Peugeot's Lab.

※ 作業は自分自身のリスクにおいて行ってください。

スパークプラグの交換

「最近、元気が無いんです・・・」
「どうも燃えないんです・・・」
「それに、すぐ・・・力尽きる気がして」


昨年秋頃から、ずっと燃費が低迷してました。
バッテリー交換したり、エアーエレメント交換したりしたのですが、あまり改善しません。
それに、今年の初めにヘッドOHしてあるので、機械的な要因もあまり考えられません。
しからば・・・そういえば元工場長がこんなこと云ってました。
“プラグは大丈夫そうだったのでそのままにしてあります”

メーカーによると、プラグは通常20,000Kmごとの交換が推奨値だそうですが、
ただ、今入れてあるのはロングライフのもの。10万Kmは大丈夫なものの筈です。
それに交換してから、まだ30,000Km弱のはず・・・

しかし、症状からいっても、未対策のところからいっても、これしかないような感じなので、
今回思い切って交換することにしました。


まず、ヘッドカバーを外します。

5mmの六角ボルト6本で留まっているので、先ずそれを緩めます。
ただ、正面から見て左奥のは、ブレーキフルードのリザーバーと干渉する位置なので、
ボールヘッドタイプのアーレンキーの方が使いやすいと思います。


若干順序が前後するかもしれませんが、
ヘッドカバーはダイレクトイグニッションのカバーにもなっています。
そのため電気的接続があるので、そのコネクタを外します。

線バネのストッパーを押して引き抜くだけで、簡単に外れます。


あとは引き抜くだけなのですが・・・
ここでも前述のブレーキフルードのリザーバーが干渉します。

以前この段階で挫折したことがあるのですが、
後にBLのメカニックに確認したところ、別に秘策があるわけではなく、
ただ、ひねりながら抜いていくだけでした。

ということで、今回は無事取り外すことが出来ました(^^;


これがプラグホール。
随分奥まったところにありますが、
この穴にダイレクトイグニッションのブーツが刺さってます。

とりあえず手近にあったエアーダスターでひと吹きしておきました。
もちろんプラグが刺さったままの状態で…です。

なお、当然の事ながら、ゴミを入れないよう注意が必要です。


次にプラグを取り外します。

まずプラグレンチを穴に入れますが、かなり奥まったところにあるので、
エクステンションは必須です。
それで、今回こんなものを用意してみました。

KTC(京都機械工具株式会社)製の、
「9.5sq.スーパーロングプラグレンチ」(B3P-16LL)です。
http://www.kyototool.co.jp/news/b3p-16ll.htm
これはプラグレンチ、エクステンションバー、クイックスピンナが一体化された、
新しいタイプのプラグレンチとのこと。
対応してるプラグが16mmだけなのですが、幸いにもぷじょは16mmです。


いよいよ、ラチェットでプラグを緩めます。
が、力任せにすると、熱でかじりついてしまったプラグが、
もげる可能性があるので慎重に力を加えます。

緩んだのが確認できたら、ラチェット外して、あとは手で回します。
そのとき、なるべくプラグホールに垂直に回すほうが賢明です。


今回使用したのは、これ。
NGK(日本特殊陶業株式会社)製の、IRIDIUM MAXという製品です。
http://www.ngkntk.co.jp/product/plug/p-31.html

今まではずっと刈谷の会社のものばかり使ってましたが、
ちょっと他のものも試してみたく、高辻の会社のを選んで見ました。
他社製品で云えば、今まで使っていたIRIDIUM TOUGHと同様、
ロングライフ対応のイリジウムプラグです。


いよいよ装着ですが、その前にここで一工夫です。
プラグメーカーとしては推奨ではないのでしょうが、
どうしても高温に晒されるシリンダーヘッドへの、プラグの焼付きを防ぐ意味からも、
装着する前にネジ穴に、耐熱性のグリスを塗布します。

今回使用したのはこちら。
WAKO’S(株式会社 和光ケミカル)製の、スレッドコンパウンドです。
基本的には業販しかしない同社ですが、工具量販店などで扱いのあるところもあります。
ちなみに私は、ここから購入しました。
http://www.straight.co.jp/


ねじ山に、スレッドコンパウンドを塗布しますが、
この際、なるべく薄く塗るよう注意します。
これは、余分につけたグリスが外に出て、ゴミを吸い込むのを防ぐ意味からです。

・・・が、ちょっと大杉かも。

あとは取り外しとは逆の手順で取り付けます。

最初からはレンチを使用せず、ネジ穴を合わせて手で回します。
もしすんなりと入っていかないようだったら、再度戻して合わせ直します。
この際もプラグホールと垂直に入るよう気をつけます。


本締めはトルクレンチで規定トルク締めるのが基本です。

しかし、最初からトルクレンチは使いません。
まずはレンチをつけないで、手締めで締まるところまで締めます。

トルクレンチを使わない場合、
大体、手で締められるところから1/2〜2/3回転程度で良いようです。

良く云われる、プラグの向きについてですが、
今回は双極プラグなので、電極が吸排気側と平行になるように、
つまり吸気時に邪魔にならない方向にあわせる努力をしてみました。

方法は、プラグレンチに印をつけ、その印と電極の位置を合わせて装着するだけ。
一回ですべて思った方向に合うことは極稀なので、あとは気力と忍耐です。
今回も、一つだけどうしても合わないのがあり、妥協しました。


取り外したプラグ(DENSO VK20)です。
さすがにロングライフを謳うだけあって、電極の消耗はそれほどでも無いですが、
2、3番のカーボンの付着が若干多い気がしたので、換え時だったのではないでしょうか。
ちなみに交換時点での走行距離は28,200Kmでした。


ネットオークションを彷徨っていたら、日本未導入のプラグを見つけてしまったので、
ちょっと衝動買いしてしまいました。

BOSCHのPLATINUM+4 4417というこのプラグ、
中心電極が極細のプラチナで、外側電極が4本あります。
Made in Germanyですが、米国市場では、かなり安くで入手できるようです。

結局、NGKのIRIDIUM MAXは、交換時点で21,700Km走行でした。


物珍しさから交換したBOSCHの4417でしたが、ギャップが1.1mmと、
プジョーの指定値と違う所為か、思ったほどの感触を得られなかったので、
半年ぐらいでさっさと交換してしまいました。
走行距離は交換時点で9,500Kmでした。

今度選んだのは、リセットする意味もあって、
新車装着のEYQUEM RFC42LZ2Eと互換のある、外側電極が2本のもの。
希少金属を使わない、普通のプラグです。
各社から出ているのですが、今回はNGKのBKR6EKを選択。


前に使ったPLATINUM+4に懲りず、またしてもBOSCHの4極に手を出してしまいました。
それも、また日本未導入。見つけたのも、やはりネットオークションです。

今回選んだのは、BOSCH SUPER 4(FR78)。
説明を読んでいる限りでは、希少金属は使われていないようです。
これは前回のPLATINUM+4と違い、ちゃんとギャップが指定値の0.9mmです。

交換時点でのBKR6EKは、23,200km走行したことになります。


今回もBOSCHのプラグにしてみました。

今回の交換したのは、BOSCH SUPERPLUS FR7DC+ (655)。
E/G不調のトラブルシュートの目的もあるので、極ノーマルな単極のものを選択です。
一応イットリウム(YTTEIUM)という希少金属を使用していますが、至極普通のもの。

またもやネットオークションで入手したので、並行品ですので荷姿が違いますが、
量販店などで売っているのと同じものです。

交換時点でのBOSCH SUPER 4(FR78)は、14,800km走行したことになります。


懲りずに今回もBOSCHのプラグ。というのも、面白そうなのはBOSCHしかありません。

今回の交換したのは、BOSCH PLATINUM PLUS (FR7DP)。
中心電極が、セラミックインシュレーターに包まれた極細0.3mmのプラチナで、
接地電極がBOSCHお得意のイットリウム(YTTEIUM)という単極プラグです。

今回は一応正規品を通販で入手。
イリジウム以外のプラグはほとんど在庫を持っている販売店はないです。

交換時点でのBOSCH SUPERPLUS FR7DC+ (655)は、
推奨使用距離に近い、28,800km走行したことになります。

先日交換したプラグですが、結局戻してしまいました。

というのも、交換直後からハンチングが頻発。
あのO2センサーが逝った時の症状に似てます。
ということで、オイル交換の際にDIAG掛けてもらったのですが、
特に直接的な異常数値は出ていませんでした。
となれば、原因はこれしかありません

ということで、1週間様子見をしましたが、結局買い置きのあったBOSCH FR7DC+に交換。
BOSCH FR7DPは、1,400Km弱走行しただけでした。

またしても似たような箱。今回もBOSCHのプラグですが、
今回はとっておきの、BOSCH FR7LDC+。新車装着と同じ双極プラグです。
一応イットリウム(YTTEIUM)という希少金属を使用していますが、至極普通のもの。

またもやネットオークションで入手した買い置きですが、意外と入手困難。
でもBOSCHよりFR7DPとの交換で、正規のFR7LDC+を貰ったのでので、
安心して使ってみることができます。

2セット目のBOSCH SUPERPLUS FR7DC+ (655)は、
交換時点で約26,000km走行したことになります。

前回の交換から、約23,000km。
燃費も少し落ちてきたようなので、サクッと交換してしまいました。

今回も前回と同じ、BOSCH FR7LDC+。
実はNGKのBKR6EKに戻すという案もあったのですが、
どうも過去のデータから、こっちの方が燃費が良さそうだという消極的な理由です。

今回もネットで探して購入しましたが、送料が勿体ないので、FR7DC+も一緒に発注。
それは次回に使うことにします。

実は過去のデータで一番燃費が良かったのは、FR7DC+だったりします。


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