Peugeot's Lab.

※ 作業は自分自身のリスクにおいて行ってください。

フロントスピーカーの交換

すっかり忘れた頃に、やっとフロントスピーカーを交換しました。構想から完成まで約2年掛かってしまいました(^^;
どうしてこんなに時間が掛かったか・・・それはトレードオフのスピーカーを使わなかった所為です。

というのも、事の発端はいつも通販してもらっているショップで、FOCALの130Aが特価で出ていたのを衝動買いしたこと。
306のオリジナルサイズは口径が16.5cmなので、当然ながらそのままでは装着できません。
彼の地では、16.5cm⇔13cmのアダプターも販売されているようですが、国内では入手困難です。
無いものは作れと、インナーバッフルボードを作ることとしました。準備を始めたまでは良かったのですが・・・。


使用したのは、9mm厚のシナ合板です。
構造は、スピーカーを直接取り付けるインナーバッフルの部分と、
ドアの取付部に嵌り込むように一回り小さいリングとの貼り合わせとしました。

まずは型紙を作り、それをベースとなる板にトレースします。
その際に縦・横と斜め15度に基準線を書き込んだ上でトレースしないと、
取付穴を開けるのが難しくなるので注意が必要です。

形を写し取ったら、今度は切り抜きます。
一般的にはジグソーで切り抜くケースが多いかと思いますが、
今回は昔懐かしい糸鋸盤で切り抜いてみました。


スピーカーの取り付けについては、直接タッピングビスで留めることも考えたのですが、
付け替える可能性もあると思い、5mmのキャップで留めることとしました。

必然的にタップを切る必要性が出てくるのですが、相手は木材。
ちょっと強度的に心配もあったのですが、鬼目ナットを使うことにしました。

下穴をΦ6.5で開け打ち込みますが、さすがに簡単には挿ってくれません。
ということで、万力に挟んで文字通り挿入しました。
打ち込んだ後には、瞬間接着剤を流し込んで強度を上げてあります。

鬼目ナットの方の高さが10mmあるので少し飛び出るのですが、
そこはあとで平ヤスリ(NICHOLSONのMAGICUT使用)でツライチにします。

2枚を木工用ボンドで貼り付け、充分乾燥させたら今度は下塗りです。

下塗には、ニスを使う方が多いのですが、今回ホームセンターを物色したところ、
防水塗料なるものを発見したので使ってみました。
元々はサイディングのシーラー等に使うもので、粘度は低く浸透性が結構あります。

これを刷毛を使って、塗っては乾燥→サンディングを繰り返し下地を作ります。


下塗りが完了したら、一応上塗りをします。
綺麗に仕上げるのなら、サフェーサー(プラサフ等)を吹くべきなのでしょうが、
今回は安易にそのまま缶スプレーでラッカーを吹きます。
色は目立たないように、つや消し黒を選びました。

良く乾燥させたら、内張りと接する側に防音材を貼り付けます。
防音材は、
“エプトシーラー(EPT-SEALERTM)EE-1010 を使いました。

貼り付ける際には、ネジ穴は避けるのがミソです。
そうしないと、エプトシーラーがタッピングのネジに絡みつきます。


スピーカーを取り付ける前に配線をします。

コードは一応、JEITAに準拠して色分けしてあります。
Front-Left (+) White
(-) White/Black
Front-Right (+) Gray
(-) Gray/Black
そんなことよりもっと良い材料使えって感じです、ハイ。

接続は既存の純正のカプラーのメス側を生かして繋ぎますが、
オス側の幅が、市販の平型端子より狭く、挿さるように加工してあります。

スピーカーの取付面にも細く切ったエプトシーラーを貼り付けておきます。


当初、インナーバッフルへのスピーカーの取付は、
Φ5×10mmのキャップを予定していましたが、
バッフル分の厚みが増えたことによって、頭がグリルに当たってしまう為、
急遽同サイズのステンレスのボタンキャップに変更しました。

ただ黒メッキした物が無く、そのままでは目立ってしまうため、
黒染めスプレーで塗装後、オーブンで焼き付けてあります。



まずは助手席側から交換しました。

スピーカーフレームは何故か3箇所ビス留めされていますが、
ドアのインナーパネルを挟んで、ボディに直接タッピングビスで留まってます。
これを外すと、スピーカーのコードが見えますが、
スピーカーのフレームにコネクタのオス側が貼り付いているので、メス側を引き抜きます。


左側のコードは、うちの場合ベージュ色と黄色のコードでした。
極性を合わせて接続します。なお極性は次の通り。
Front-Left (+) Beige
(-) Yellow

コードの色については、年式とかで必ずしもうちのと一緒とは限りません。
かく云う私も、今回実地で極性チェックをした訳ではありませんが、
車両側の配線コネクタの位置からは追いかけてあるので大丈夫でしょう。

本来なら、コネクタを防水処理等すべきなのでしょうか、今回は何も対策はしていません。
とりあえずこのまま様子を見てみます。

コネクタを繋いだら、ツイーターの角度を合わせて取り付けます。
インナーバッフルの厚みが増えているので、その厚み分を考慮し、
別にΦ4×50mmのタッピングを用意しました。

相手側はドアの鉄板なので、舐めないようにトルクを調整しながら固定します。


左側が出来たら、今度は右側です。

左と同様にスピーカーを外し、コネクタを引き抜きます。
右側のコードは、うちの場合黄色と赤色のコードでした。

極性を合わせて接続します。なお極性は次の通り。
Front-Right (+) Yellow
(-) Red

左では(−)の極性だった黄色が、右では(+)の極性だったので注意です。


とりあえず交換完了。

ただ、ここで油断をしているとカバーが浮いて装着できない罠に嵌るのですが、
今回は大丈夫でした・・・というのは仮装着して、クリアランスをチェックした為ですが。

カバーをつけると、全く持って交換したのは分かりません。


元々装着されていた、ASK(Itary)製スピーカー(左)と、
今回装着した、FOCALのAccess130CA。
口径は小さいのですが、マグネットの質量は比較になりません。

・・・書き出しのスピーカーの違うのにお気づきの方のあるかと思いますが、
トゥイーター別体のスピーカーを装着するのが面倒になって、
再度コアキシャルのタイプを手を出してしまいました。



交換してしばらく聴いていますが、スピーカーのエージングが出来ていないのと、
セッティングがしっかり出来ていないので、まだ不本意な音です。
尤も、ヘッドユニット内蔵のアンプで鳴らすのに無理があるのかもしれませんが。

また、スピーカーの出すエネルギーも全然違い、今まで感じなかった位ドア側にも振動が伝わります。
あとはデッドニングで調整するしかないのでしょうか・・・。

どうやら、音弄りの禁断の扉を開けてしまったようです。嗚呼。


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