Peugeot's Lab.

※ 作業は自分自身のリスクにおいて行ってください。

エアコンパネル照明の交換

エアコンパネルの照明が片方切れてしまいました。
さすがにもう少しで10万Kmのクルマなので、当然あって然るべきことなのですが、問題はその部品と、交換方法。

時計のユニットと違い、エアコンパネルにアクセスするには、インパネのフェイスプレートを完全に外す必要があります。
ところが、ご丁寧にもオーディオユニットの裏側からナット留めしてある構造で、
外すにはオーディオユニット自体を固定するフレームごと外す必要があるわけです。

しかし、球切れをそのままにしておく訳にも行かず、重い腰をあげることにしました。

※フェイスプレートの脱着方法は別ページに。


気付けば、こんな感じで左側の風量のダイヤルに照明が回ってません。
症状としては、間違いなく球切れです。

ここの交換には、フェイスプレートを全部外さなきゃダメなので、
面倒臭いことこの上ありません。あぁ。


フェイスプレートが外し終わった、エアコンのパネルです。

最初にお断りしておきますが、
このエアコン系の部品、予想以上に高価な部品です。
以前はコントロール系一式でしか部品が出なかった為、ほぼ6桁の価格。
パネル+基盤で部品が出るようになっても、それでもその1/3位はします。
今ではパネルだけでも部品が出るようですが…。

その辺りを頭の隅において作業してください。


まず、パネルを取り外します。

このパネルは、透明アクリルの上に、印刷した粘着シートが貼り付けてある構造です。
これが基盤を収めたボックスに上下計4ヶ所の爪で留めてあります。

粘着シートを剥がさないように、不要の磁気カードを利用し、
ゆっくりと爪を起こして外していきます。


脱着した状態。
各ダイヤルとも、後に制御用の軸が出ています。
(温調と風量は、アクリル軸。ダクト切り替えは鉄軸です)

ここで注意が必要なのは、このように裏返しにすると、
A/Cと内気/外気切り替えのスイッチのボタンが抜け落ちてしまうこと。
不用意に扱って、紛失すると高くつきます。


この状態で通電してみました。
左上の電球が点いていないのが分かります。


電球はホルダーを介して、基盤に直接取り付けられています。

反時計方向に90°捻ると、ホルダーごと取り外すことが出来ます。


ホルダーを外した後の取り付け部。
対角線上の2点が接点です。


取り外した、電球とホルダー。
嫌な予感はしたのですが、実は電球とホルダーは外すことが出来ません。
電球のリードが接点金具と裏側で溶着(半田付けではない)されています。

手持ちのパーツリスト上では、別の部番を持っていて、取り外せそうなのですが。
この辺りは、今後の検証材料でしょうか。

ちなみに、今回は部品を取り寄せてないので詳細は不明ですが、
この電球+ホルダーの部品、1個1,000円強するそうです。


電球1つに1,000円強も投下する気はさらさら無いので、別の手を考えます。

まずは、電球とホルダーを切り離します。
溶着部の際でリードをニッパーで切断すれば、後は電球を引き抜くだけです。


実は今回使った電球は、小糸製作所のT5という規格の電球です。
12V 1.2W球で、主にメーター照明用です。

この球であれば、ちょっと品揃いの良い量販店に置いてあります。
お値段も2個で300円位です。


外した電球(上)と、T5(下)。
若干T5の方が長い気もしますが、W数は同じなので多分大丈夫でしょう。
なにしろ品質は小糸球の方が上の筈です…。

ホルダーに嵌めて見ると、長さはほぼ同じになりました。


あとはリードと接点を接合すれば完了なのですが…。
また嫌な予感は大当たりで、この接点、ステンレス製です。

ステンレスって、正攻法では半田って乗らないんです。

でも分解してしまった以上引き返せないので、あ〜して、こ〜して、
禁断のクスリまで持ち出して、何とか半田付けしました。


で、何とかホルダーに接合した完成品。
どうせここまでバラしたので、切れたのは片方ですが、両方とも交換してしまいます。


交換後の写真。ここで通電テストを必ずしておきます。
少し判りづらいかもしれませんが、ちゃんと両方共点灯しています。ホッ。

あとは、部品を壊さないように、慎重に組み付ければ完了です。


作業完了後の写真です。
当たり前ですが、ちゃんと全体に明かりが回ってます。

今回の交換では、かなり場当たり的な加工で乗り切りましたが、
純正で寿命も6年/10万キロ近く持ったわけですし、
通常なら頻繁に交換するものでもないので、
手間を考えると、高くてもちゃんと純正部品を取り寄せた方が楽だと思います。

ただ、交換の手間はかなりかかるので、工賃は結構掛かるのではないかと思いますが。


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